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製造業におけるIoTエンジニアの仕事内容とスキルの磨き方

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IoTエンジニアといってもその守備範囲は広く、デバイスやネットワーク、サーバ、セキュリティ・・・とシステム全体を俯瞰して捉える必要があります。大手IT企業では、サーバはサーバエンジニアが、セキュリティはその分野の専門家が、といった分業が可能ですが、製造業(とくに中小企業)では、いち担当者が、IoTに関わるすべてを受け持つこともあります。

これからIoTエンジニアを目指されるなら、IoTエンジニアの仕事内容はしっかり把握しておきましょう。

製造業におけるIoTエンジニアの仕事内容とは

IoTエンジニアの仕事内容

  • IoTデバイスの設計~開発
  • IoTシステム設計~開発
  • IoTシステムの構築
  • IoTシステムの運用・保守
  • IoTシステムのマーケティング

上記のように、IoTエンジニアの仕事を大きな括りが考えると、5つの分野があります。この分野全体を取りまとめる「プロダクト・マネージャ」も当然大きな仕事になってきます。人手の足りない中小製造業では、これらをひとりで担当する可能性もあります(IoTデバイスは自社開発というよりは、市販品を購入するケースが多いです)

上記5分野について、細かく見ていきましょう。

IoTデバイスの設計~開発

IoTデバイスとは、工作機等の設備に取り付けるセンサー信号を取り込んで、社内外のデータサーバへ送信する中継器のことです。センサーはそのままでは、信号をサーバに送れませんので、一旦IoTデバイス側で受けて、そのデータをサーバへ送信します。

設計・開発部門があれば、自社の欲しい機能だけ搭載したIoTデバイスを低価格で製作できます。製造業向けのIoTデバイスは耐久性などを考慮して価格が高いものが多く、導入に足踏みする原因の一つとなっています。

ハード・ソフト両方の設計ノウハウが必要になりますが、機能を絞って自社で開発できれば、IoT基板1枚は原価数千円~で製作できます。自社製のIoTデバイスは会社の強みにもなりますので、開発に乗り出す企業もあるでしょう。

IoTシステム設計

IoTシステムとは、設備の「どんなデータ」を「どのようなデバイスで受け取り」「どのように蓄積して」「どのように可視化するのか」といった全体の流れのことです。センサとデバイスとサーバだけあっても、システムは組めません。

試作段階では、担当者の頭の中でシステムが考えられることもあります。しかし、本システムではきちんとした設計の元、様々なトラブルなどを想定して「止まらないシステム」を目指して設計・開発されます。

センサやデバイスの選定、サーバとのネットワーク種類の選定などなど、このタイミングで考えることは多岐に渡ります。IoTシステムの設計に関しては、下記の本が大変参考になります。設計だけでなく、セキュリティなどIoTシステム全体を把握するのに役立ちます。

IoTシステムの開発・構築

IoTシステムの開発では、プログラマーが活躍します。システム設計での仕様書どおりのプログラムを、IoTデバイスやサーバ等にプログラミングしていきます。IoTシステム構築に関わるプログラマーは、ひとつの言語だけ習得していれば仕事ができるというわけではありません。

たとえば、IoTデバイスにはPython(またJAVA、またはC#)、通信にはSQL、データの可視化にはHTMLやjavascripなど、多岐に渡る言語を理解している必要があります。

また、通信を考えるときには、セキュリティも同時に考えていく必要があります。前段のシステム設計で盛り込まれたセキュリティ仕様どおりに、通信できるのか、このシステム構築の際に確認していきます。通信やセキュリティの種類に詳しくなっておく必要があります。

IoTシステムの運用・保守

IoTシステムの運用・保守は、実際にシステムが動き出してからの話になります。

この分野で必要な能力は、デバイスサーバの運用スキル、ネットワーク運用スキルなどです。また、センサを設置した設備とIoTデバイス間のメンテナンスも必要になりますので、IoTデバイスの理解、電子回路などの理解が必要になります。

とくにネットワーク・サーバではLinux OSが使われるケースが多い為、Linux技術は確実に習得しておいた方が良いでしょう。

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私は製造業におけるIoTエンジニアをめざしており、IoTに関わるスキルを網羅的に高めようと日々勉強しています。IoTとLinuxは切っても切れない関係です。IoTで構築するデータサーバにはLinuxが ...

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どんなに堅牢に組まれたシステムでも、想定外のトラブルはあります。そいうったトラブルに対処できるよう、日々勉強の分野となります。

IoTシステムのマーケティング

自社でのIoTシステムが成功すると、次に考えるのは、自社開発のIoTデバイスの外販やシステムそのものの外販です。「製造業の、製造業による、製造業のためのIoTデバイス」となれば、欲しい現場はたくさんあるでしょう。

マーケティングとは、製品を売るための戦略を練ったり、コンサルティングをしていく業種ですが、IoTエンジニアとしてのスキルがあれば、より深く自社製品&システムを説明できます。

マーケット担当者が、プログラミングがバリバリできる必要はないですが、プログラムもある程度理解している方だと、安心感が違いますね。

ひとり担当はつらいよ・・・

百人以下の企業では、「デバイス設計以外はすべてひとりで担当する」といったケースもあります。ただ、すべてを完璧にこなすよりは、「電子回路に強い社員」「プログラミングに長けている社員」などとチームを組んでIoTに取り組んだ方が、より良いシステムができます。

担当者しかわからないようなシステムが会社で動いているよりは、わかる人が何人もいる方が安心です。

「ひとり担当」になってしまったら、自分でも一番強い分野をもちつつ、上手に周りを動かしていきましょう。「周りをマネージメントするスキル」が本格的に必要になります。とにかくすべてを一人で抱え込まないことが、成功の秘訣です。

製造業におけるIoTエンジニアの必要スキルの磨き方

上記で説明したとおり、IoTエンジニアに必要なスキルは本当に多く、それぞれかなり専門的な知識が必要です。働きながらIoT分野の勉強をする方法を以下で紹介します。

1.セミナー・講習会に参加する

IT人材の不足に比例して、IT系のセミナー・講習会が非常に増えています。個人が主催するもの、商工会や大学、専門学校が主催するものなど多岐に渡ります。特に商工会などの大きな団体が主催するものは、著名な先生を招聘しての勉強会となることが多く、おすすめです。

IoTと銘打たれたセミナーでなくとも、自分の業務に関係ありそうだと思えば、積極的に参加しましょう。まずは、商工会や地域の産業を支援する団体に問い合わせ見ましょう。意外と知らないうちにセミナーが開催されていることがあります。

2.展示会に参加する

「スマート工場EXPO」「IoT/M2M展」「ネプコンジャパン」などなど、東京を中心に全国各地でIoTに関係する大型展示会が毎月のように開催されています。セミナーもそうですが、基本的に参加無料のものがおおく、最新のものづくりを体感するにはまたとない機会です。

リードエグジビションジャパンが企画する、様々な業種向けの超大型展示会は、毎回数万人規模で人が集まります。製造業のトレンドがわかる大切な情報収集の場となっています。

大型展示会は、大企業向けの製品が多いものですが、だからといって中小製造業にまったく関係ないかというとそんなことはありません。製品開発のヒントになりますし、自分たちでシステム構築するより、ITベンダーに頼った方が良い部分がみつかるかもしれません。

年に2~3回はこういった展示会を見に行き、新しい技術や設備・装置を確認する機会を持てると良いですね。

3.スクールに通う

スクールに通うと、かなり本格的な学習ができます。講師は現役のエンジニアですし、開発環境が整っているからです。スクールには、オンラインで参加できるコースや、実際に教室に通うコースなど様々です。

オンラインであれば、自分でスケジューリングできるため、働きながら勉強することも可能です。IoTスキルを学べるスクール・専門学校を下記で紹介しています。

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「展示会やセミナー等で勉強させてほしい」という主張を自らして、それが全く認められないという場合、会社の経営体質や事業者(社長)の経営理念そのものに問題がある場合があります。

勉強する機会を社員に与えてくれない会社は、人材が会社の命綱だとは考えていません。その会社に長く在籍する価値があるとは思えません。エンジニアは今引く手あまたですので、転職を考えた方があなたの為になるでしょう。

さいごに

製造業のIoTエンジニアには今からでもなれます。ただ、専門的な分野が多いため、かなりの学習工数がかかります。

製造業におけるIoT関連技術は新しい分野ですので、ひとりで担当することになった場合、学習内容は非常に幅広いです。学習は環境が命。あなたの「学びたい!」という熱意と、将来性に投資してくれる職場・会社であることが大前提になります。

「社員に勉強させることは、会社に技術を残すことになる」、そのことを十分理解してくれる企業が増えることが望ましいですね。

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中小企業エンジニアです。35歳で急遽プログラミングを覚えることになり、PythonやJavaScriptなどをゆっくりマイペースに覚えています。先端スキルには疎いですが、楽しくコーディングしてます♪最近の興味は【WEB開発】です

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