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IoT化・デジタル化・AI化で製造業の課題は解決できるのか

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情報過多の現代、デジタル化で製造業のどういった課題が解決できるのか、その根本部分がわかりにくい現状です。私自身、ITに関するセミナー・展示会に参加しつつ、デジタル化が解決しうる製造業の課題について日々勉強中です。

まず、製造業の課題を整理し、そのなかで生産のボトルネックとIT技術を結び付けることが肝要かと考えます。

製造業の課題とは何か

経産省発表の資料(2017年12月調べ)によると、我が国の製造業が直面する課題の主原因として下記4項目がまとめられています。特に人手不足と価格競争の激化は、製造業で働く私自身も強く感じるところです。

製造業の課題

  • 深刻な人手不足
  • 原材料 ・ 調達コストの増加
  • 人件費の増加
  • 価格競争の激化

深刻な人手不足

働き方の多様化が進む中で、あえて正社員で製造業を選ぶ若者も減っています。採用できない年がつづき、社員の年齢層に偏りが出始め、後に深刻な人手不足になります。社内の高齢化が進んでいる現状も問題です。仕事があっても今いる社員で回さざるを得ず、「人材教育」という一番大事な部分に工数をかけられなくなっています。今はマンパワーでなんとかなっても、これでは将来的に企業活動ができなくなるリスクがあります。

原材料 ・ 調達コストの増加

原材料の値上がりに引きずられ、原価率も変動します。材料の調達先を変える・ロット買いするなどの地道な努力で対応するも、調達コストは増大するばかり。上記グラフを見ても、調達コストの増加が営業利益減に直結しています。

また、調達先を変えることで、部品への信頼性も再評価する必要があります。近年、人気のある電子部品の「まがいもの」が横行し、製品に組み込んだ後や市場に出た後に不具合が発現するケースがあとを絶ちません。元をたどれば「よくわからない仕入れ先からの調達品だった」ということが多いのです。部品の信頼性・取引先の信頼性が大きく問われる局面を迎えています。

人件費の増加

人手不足問題と直結しますが、人が集まらないため会社では給料を上げたり、福利厚生の充実を図ります。また、魅力のある企業として見てもらうために作業環境の改善に投資します。人を集めるために、膨大な出費がかかっているのですね。並行して現在の従業員の給料も挙げざるを得ず、人件費にかかるコストは毎年上がっていきます。

求人倍率も1倍以上あり、働き手が企業を選べる時代です。よほど魅力がなければ人が集まりにくいのですね。若い人は特に給料や福利厚生という面よりも「残業が少ない」「休みが取りやすい」「作業環境が良い」といった面に着目し就職活動します。人件費といっても、どこにお金をかけるかを計り間違うと、企業活動存亡の危機を招きます。

価格競争の激化

これまで安定的に仕事をもらっていた顧客から、コストダウンを要求され、できなければ他社へ仕事を移す、といったプレッシャーは毎日のように聞こえてきます。これまでの信頼関係よりもコストダウンが優先される時代です。それこそ命がけでコストダウンを図るしか道はありません。

製造業の課題はIoT化、デジタル化、AI化で解決できるのか

製造業の課題は、IoTやAIといった、いわゆるデジタル化(スマート工場化)により解決できるのでしょうか。IoTは製造業を救うなどと言われ、ブームを通り越し、” 取り組まなければ未来はない ”とまで叫ばれるようになりました。スマート工場を提案するソリューション企業も増え、いったい何をどう選んで良いのかわかりません。今、製造業はデジタル化黎明期に突入しています。

IoTやデジタルといったキーワードが先走りしている感もありますが、スマート工場化が実現できれば製造業の課題は解決できるものがたくさんあります

ロボット化・AI化による課題解決

まず、人で不足をカバーするために生産性を上げる必要があります。生産性UPに有効なデジタル化はロボット化・AI化が考えられます。大企業ではロボットを大量投入して全自動ラインの構築が行われます。中小の製造業では考え方を変えて、人と同じ作業ができるロボットの導入を検討することで、人手不足をカバーできる可能性があります。

人と作業をシェアできる双腕ロボットの開発も活発化しており、中小企業のロボット導入も夢では無くなってきています。

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またAIの導入は人間の目で行う目視検査のような項目を画像処理に代替することが可能です。AI画像判定装置も商品としてよく見かけるようになりましたし、自社で開発することも可能です。これからの時代、製造業では生産技術力の他に、開発力も問われる時代となるでしょう。新しいソリューションをすべて外注していては、導入コストもランニングコストも減らすことはできません。

IoT化・IT化による課題解決

IoTはモノにセンサーを取り付けることで稼働状態を知るためのシステムです。つまりIoTを始めたからと言って、いきなり生産性があがるわけではありません。生産性UPを阻害している原因(いわゆるボトルネック)がどこにあるのかを分析するためにIoTシステムが用いられます。IoTというシステムをよく理解し導入しなければ、本当の成果に導くことはできません。

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製造工程(主に加工機など)の稼働状況可視化し、問題点を洗い出す為のツールがIoTシステムです。問題点をどう改善するかは人間が考える事。ここからが本当の勝負になります。改善には知恵と技術が必要です。社内の力で改善できなければ、お金はどんどん外へ出てい行ってしまいますから、自社の技術力が問われる局面です。

IoTに取り組む前に

まずは、IoTで何ができるのかを知ることが重要です。IoTの可能性をさぐることで、自社の生産の中のどんな部分に適用できるのかを検討することが第1段階です。最終的にIoTでどんな成果を出すのかを想定し ” ただブームだから取り組んでみました ”とならないようにすすめなくてはなりません。IoTは対外的なパフォーマンスのツールではありません。自社の課題を可視化し、改善へ導くためのツールであることを認識しましょう。

さいごに

製造業の課題はデジタル化で解決できるものが多く、実際にデジタル力で解決できている企業も増えてきました。成功事例や新しいサービス・技術といった情報もセミナーや展示会で得やすい環境があります。

IoTを内製でやりたい!そう思った時に社内に担当者が居なくては、スタートが出遅れてしまいます。IoTやAIといったデジタル化は遅かれ早くて製造業に取り入れるべき変化点です。今から担当部署・担当者を決めるなどの対策はとる必要があります。

課題解決のためのデジタル化はかならず製造業の救いとなります。まずは情報収集からはじめましょう。

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中小企業エンジニアです。35歳で急遽プログラミングを覚えることになり、PythonやJavaScriptなどをゆっくりマイペースに覚えています。先端スキルには疎いですが、楽しくコーディングしてます♪最近の興味は【WEB開発】です

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